正法寺(しょうほうじ)(大阪府四条畷市中野本町6-17)
正法寺は、江戸時代まで清滝の地にあり、観海上人が桃山時代 天正年間に再興したという。
十三仏板碑は観海上人が本願となり、逆修念仏講の八十一人が一結して天正十八年(1590)に造立された。
正法寺(しょうほうじ)十三仏板碑(安土桃山時代 天正十八年 1590年、花崗岩、高さ 185Cm)
最上部、天蓋と瓔珞の下に虚空蔵菩薩、その下 三列四段に残り十二仏、計十三仏を半肉彫りし、舟形の両脇に銘文を刻む。 |
銘文:向かって右端に「奉造立十三佛逆修念佛講一結、天正十八秊(1590)庚刁」、左端に「諸衆八十一人同本願観海上人、六月八日敬白」
最上部一段目
天蓋を半肉に、瓔珞は薄肉に刻む。その下に蓮華座上に坐す虚空蔵菩薩を半肉彫りする
二段目、向かって左から阿弥陀如来・大日如来・阿閦如来 | ||
十三仏板碑は、大阪府内で約30基あり、北河内には17基残っている | 三段目、左から勢至菩薩・観音菩薩・薬師如来 |
正法寺の十三仏は、高さが185Cmもある大きな板碑で、桃山時代 天正十八年(1590)に造立された。
四段目、左から普賢菩薩・地蔵菩薩・弥勒菩薩 | 五段目、左から文殊菩薩・釈迦如来・不動明王 |
十三仏は、死者の追善供養のために初七日(不動)、二七日(釈迦)、三七日(文殊)、四七日(普賢)、五七日(地蔵)、六七日(弥勒)、七七日(薬師)
、百ヶ日(観音)、一周忌(勢至)、三回忌(阿弥陀)、七回忌(阿閦)、十三回忌(大日)、三十三回忌(虚空蔵)の十三仏事にわりあてられた仏・菩薩をいう。
板碑 最下部
無地で刻銘なく、少しつき出ている
正法寺(しょうほうじ)名号碑(室町時代後期 天文五年 1536年、凝灰岩、高さ 163Cm 幅 86Cm)
頂部に枘(ほぞ)があり、笠が載っていたと思われる。正面に大きく「南無阿弥陀仏」の六字名号を蓮華座上に刻み、左右に下記銘文を刻む |
銘文:「三界二十五有六道四生含識」「干時天文五天(1536)四月吉日敬白」
中野共同墓地 (三坪墓地)十三仏板碑・二基 石仏と石塔-目次!
正 法 寺
*JR学研都市線「忍ケ丘駅」下車、南南西方向へ 約600m。
(撮影:平成23年1月20日)