大念寺(だいねんじ)(大阪府寝屋川市堀溝2丁目9-4)
桃山時代の十三仏板碑が二基ある。門前の奈良へと通じる古道は、行基が開いたと伝え「行基みち」と呼ばれている。
大念寺十三仏板碑(小)(市指定文化財、安土桃山時代 慶長十四年 1609年、花崗岩、高さ 90Cm 最大幅 45Cm)
大念寺十三仏板碑(大) (市指定文化財、安土桃山時代 慶長十六年 1611年、花崗岩、高さ 115Cm 幅 60Cm)
頂部欠損、天蓋は不明、最上段に虚空蔵菩薩、その下 三列四段に残り十二仏、計十三仏を半肉彫りし、左右と最下部に銘文を刻む |
大念寺十三仏板碑(小)(市指定文化財、安土桃山時代 慶長十四年 1609年、花崗岩、高さ 90Cm 最大幅 45Cm)
最上部 一段目
上端を欠損、虚空蔵菩薩坐像を半肉彫りする
二段目、向かって左から阿弥陀如来・阿閦如来・大日如来 | 三段目、左から勢至菩薩・観音菩薩・薬師如来 |
板碑、向かって左端に「慶長十四年(1609)十月十五日」の紀年銘を刻む。十五日は、阿弥陀仏の縁日。
四段目、左から普賢菩薩・地蔵菩薩・弥勒菩薩 | 五段目、左から文殊菩薩・釈迦如来・不動明王 |
板碑 最下部
根部中央に「口口衆廿人」、両脇にその二十人の法名を刻む
十三仏は、死者の追善供養のために初七日(不動)、二七日(釈迦)、三七日(文殊)、四七日(普賢)、五七日(地蔵)、六七日(弥勒)、七七日(薬師)
、百ヶ日(観音)、一周忌(勢至)、三回忌(阿弥陀)、七回忌(阿閦)、十三回忌(大日)、三十三回忌(虚空蔵)の十三仏事にわりあてられた仏・菩薩をいう。
舟形を枠取り、最上部の天蓋と瓔珞の下は虚空蔵菩薩、その下 三列四段に残り十二仏、計十三仏を半肉彫りし、左右と最下部に銘文刻む |
大念寺十三仏板碑(大) (市指定文化財、安土桃山時代 慶長十六年 1611年、花崗岩、高さ 115Cm 幅 60Cm)
最上部 一段目
四本の瓔珞をおろした天蓋の下に虚空蔵菩薩坐像を半肉彫りする
二段目、向かって左から大日如来・阿閦如来・阿弥陀如来 | 三段目、左から勢至菩薩・観音菩薩・薬師如来 |
板碑の左右枠「慶長十六年(1611)辛亥、六月十五日」の紀年銘を刻む。十五日は、阿弥陀仏の縁日。
四段目、左から弥勒菩薩・地蔵菩薩・普賢菩薩 | 五段目、左から文殊菩薩・釈迦如来・不動明王 |
板碑 最下部
中央に「本願人道永」、両脇の刻銘は薄く詳細は不明だが、二十四人の法名が刻まれていたと推測される
大念寺(だいねんじ)(融通念仏宗)
門前の古道は奈良へと通じ、行基が開いたと伝えることから「行基みち」と呼ばれている
*JR学研都市線「忍ケ丘駅」下車、西南西方向へ 約2Km。
(撮影:平成23年1月20日)