願成寺(がんじょうじ)(埼玉県飯能市大字川寺688-1)
逆修供養の為、結衆者によって造立された板碑で、南北朝時代後期 永徳二年(1382)の紀年銘がある。
願成寺 阿弥陀一尊種子板碑 (市指定文化財、南北朝時代後期 永徳二年 1382年、緑泥片岩、高さ 166Cm 下幅 46Cm)
身部上方、蓮華座上に阿弥陀の種子「キリーク」、下方に四行の光明真言、その下中央に紀年銘、左右に願文を刻む |
板碑 頭部
頂部山形、下に二段の切込。身部に一重線の輪郭を巻く。
蓮華座上に刻まれた、阿弥陀如来の種子「キリーク」 | 上方に光明真言、その下中央に紀年銘、左右に願文 |
板碑下方、光明真言
光明真言:「オン、ア、ボ、ギャ、ベイ、ロ」「シャ、ナ、マ、カー、ボ、ダラ」 「マ、ニ、ハン、ドマ、ジンバ、ラ」「ハラ、バ、リタ、ヤ、ウーン」
板碑 下端の銘文
中央に「永徳二年(1382)、壬戌、八時正結衆等、敬白」、左右に各二行の願文を刻む
願文:「右意趣者為逆修善根、造立塔婆伏願四部結衆」「三十七人現世安穏後生、善処法界含霊同口種智」
南北朝時代後期 永徳二年(1382)八月の彼岸の中日に、三十七人が結集し、現世の安穏と後生の善処を願ってこの板碑を造立した。
願成寺 板碑群
後列右から二番目に立っているのが、永徳二年(1382)銘 阿弥陀種子板碑
*西武池袋線 「飯能駅」下車、南方向へ徒歩 約20分。又は、JR八高線 「東飯能駅」下車、南方向へ徒歩 約21分。
(撮影:平成23年11月4日)