西光寺 弘長元年銘 阿弥陀三尊種子板碑

 西光寺跡(さいこうじあと)(埼玉県飯能市大字原市場318)

  曹洞宗の寺院であった西光寺の跡地に立つ板碑で、一群四基からなる。左端は、鎌倉時代中期 弘長元年(1261)の在銘で、飯能市内で一番大きい

西光寺 阿弥陀三尊種子板碑 (市指定文化財、鎌倉時代中期 弘長元年 1261年、緑泥片岩、高さ 248Cm 下幅 67Cm)

四基並んで立つ向って左端の板碑。頭部山形、下に二条線。身部は、阿弥陀三尊の種子を蓮華座なしに刻み、下方に紀年銘を刻む。

板碑 頭部

頂部山形、下に二条線、額部は薄く突出する。身部は、輪郭を刻まない。

身部上方、身部に直接、阿弥陀三尊の種子を薬研彫する 身部下方、中央に「弘長元年(1261)九月十二日」と刻む

阿弥陀三尊種子

上方に阿弥陀如来の種子「キリーク」、向って右下 に観音菩薩の種子「サ」、左に勢至菩薩の種子「サク」を刻み阿弥陀三尊とする。

三尊とも蓮華座は刻まない。

下方で二分断していたが、修理が施され往時の姿を見せている。 刻銘:「弘長元年(1261)九月十二日」

西光寺 阿弥陀三尊種子板碑 四基 (市指定文化財、鎌倉時代)

板碑は、左端から弘長元年(1261)、正元二年(1260)、正和四年(1315)、正和元年(1312)の紀年銘がある。

 西光寺(さいこうじ)正元二年銘 阿弥陀三尊種子板碑               石仏と石塔-目次!

覆屋内に立つ四基の板碑

四基の板碑は現在地の裏側、墓地内上段にある歴代住職の墓石と並んで立っていた。

平成23年度(2011)に修復・洗浄の上、現在地に設置された。(現在の地上高は、左から214Cm・175.5Cm・164.5Cm・154Cm)

 板碑(いたび)

*西武池袋線 飯能駅又はJR八高線 東飯能駅西口から国際興業バス 原市場方面 行きに乗車、 「赤工(あかだくみ)バス停」下車 北西方向へ徒歩 約4分。

(撮影:平成24年11月8日)