妙光寺(みょうこうじ)(埼玉県比企郡鳩山町大字熊井598)
寺院に隣接する墓地 最上段に立つ板碑で、金剛界大日如来「バン」を主尊とする。鎌倉時代中期 弘安九年(1286)の紀年銘がある。
妙光寺金剛界大日種子板碑(町指定文化財、鎌倉時代中期 弘安九年 1286年、緑泥片岩、高さ 177Cm 下幅 45Cm)
身部は、上方に金剛界大日の種子「バン」を蓮華座上に薬研彫し、その下に「寒松不松」、「名為実松」の文字、下方中央に紀年銘を刻む。 |
板碑 頭部
頭部山形、下に二段の切込、身部は一重線の輪郭を巻く。
蓮華座上に月輪を線刻し、内に金剛界大日の種子「バン」を刻む | 身部下方の刻銘 |
刻銘 : 身部中央に「寒松不松」、「名為実松」、下方中央に「弘安九年(1286)八月時正、敬白」と刻む。
身部、中央
種子「バン」の蓮華座下に「寒松不松」、「名為実松」と刻んでいる。
刻銘は、全体に浅く彫られている。弘安九年(1286)の紀年銘は貴重 | 刻銘:「弘安九年(1286)八月時正、敬白」 |
板碑、根部
根部は、突出する。
二基の板碑
二基の板碑は同形・同寸で、主尊も同じ金剛界大日如来。但し、向って左の板碑は、改刻されている。
妙光寺(みょうこうじ)(真言宗智山派)
妙光寺は、鎌倉時代中期 文永元年(1264) 僧「竺翁」が開山した。
*JR八高線・東武越生線 越生(おごせ)駅前から、北東方向へ約4.5Km。この日は、越生町観光案内所で期間限定無料レンタサイクルをしていたので、足をのばすことができた。
(撮影:平成24年11月9日)