浄蓮寺(じょうれんじ)(埼玉県秩父郡東秩父村御堂362)
浄蓮寺は松山城主 上田氏の菩提寺で、慶長八年(1603)の「過去帳」があり上田一族の法名が数多く記載されている。本板碑(浄覚追善)も上田一族のもの。
浄蓮寺題目板碑(村指定文化財、安土桃山時代 天正十七年 1589年、緑泥片岩、高さ 129Cm 下幅 38Cm)
頭部山形、二条線は省略。身部は一重線の輪郭を巻き、上方に「南無妙法蓮華経」の題目と二如来名、下方に造立趣旨・紀年銘を刻む |
板碑 頭部
頭部山形、二条線は省略し、身部に一重線の輪郭を巻く。輪郭内最上部の左右に日・月の円形を浅く彫る。
身部上方中央、蓮華座上に「南無妙法蓮華経」の題目、右に「南無多宝如来」、左に「南無釈迦牟尼仏」と蓮華座なしに刻む |
身部 下方
中央に「為浄覚菩提」、左右に「天正十七年(1589)己丑」、「拾一月廿九日、施主、敬白」と刻む。板碑は、浄覚追善の為に造立された。
浄覚は、天正十六年(1588)正月十四日に没した「上田右京亮」であることが「慶長八年の過去帳」により判明している。
身部 中段
板碑は、祖師堂の南側墓地、前面の向かって右側(写真、右端)に立っている。
浄蓮寺(じょうれんじ)文禄四年銘 題目板碑 石仏と石塔-目次!
浄蓮寺(じょうれんじ)祖師堂 (日蓮宗)
祖師堂には日蓮上人の坐像(江戸時代初期)が安置されている。
*東武東上線 JR八高線 小川町駅前からイーグルバス 白石車庫前行きに乗車、「学校入口バス停」下車、西方向へ徒歩 約3分。
(撮影:平成24年4月21日)