寿命院(じゅみょういん)阿弥陀一尊種子板碑

 寿命院(じゅみょういん)(埼玉県北本市深井4-55)

  板碑は鎌倉時代中期 建治二年(1276)の在銘で、以前は県立博物館に展示されていた。

寿命院阿弥陀一尊種子板碑(市指定文化財、鎌倉時代中期 建治二年 1276年、緑泥片岩、高さ 160Cm 下幅 47Cm)

もと県立博物館に展示、今は境内の東側に立っている。身部上方、蓮華座上に阿弥陀の種子、下方は涅槃経に出る偈と紀年銘を刻む

板碑 頂部

頭部山形、下に二段の切込、身部は二重線の輪郭を巻く

身部上方、蓮華座上に阿弥陀の種子「キリーク」を薬研彫する 身部下方、涅槃経に出る偈(げ)と紀年銘を刻む

身部下方、涅槃経の偈(げ)

「諸行無常(しょぎょうむじょう)是生滅法(ぜしょうめっぽう)」「生滅滅已(しょうめつめつい)寂滅為楽(じゃくめついらく)

[諸行は無常である。これ生滅の法である。生滅を滅しおわりて、生も滅もない寂滅を楽しみとする]

身部下方中央に「建治二年(1276)三月日、孝子、敬白の紀年銘を刻む

板碑 根部

根部は、薄く突出する

完存する大型板碑で、涅槃経の偈も刻まれ、格調が高い 身部下方中央の刻銘:「建治二年(1276)三月日」

寿命院(じゅみょういん)板碑群

覆屋の下に、並んで立てられている。向かって右端は、建長三年(1251)銘板碑。

 寿命院(じゅみょういん)建長三年銘種子板碑                   石仏と石塔-目次!

寿命院(じゅみょういん) (真言宗智山派))

文明年間(1469~87)の創建。戦国時代に地元を支配していた深井氏により再興された。

 板碑(いたび)

*JR高崎線 北本駅東口から鴻巣駅経由免許センター行きバスに乗車、「東間バス停」下車、北東方向へ徒歩 約14分。鴻巣駅前にレンタサイクルがあり、便利に利用できる。

(撮影:平成23年11月2日)