高蔵寺(こうぞうじ)(埼玉県入間郡越生町津久根253)
高蔵寺境内に立つ二基中 向って右側の板碑で、鎌倉時代後期 延慶三年(1310)の在銘。
高蔵寺 阿弥陀三尊種子板碑 (鎌倉時代後期 延慶三年 1310年、緑泥片岩、高さ 167Cm 下幅 44Cm)
頭部山形、下に二段の切込、身部は阿弥陀三尊の種子を薬研彫し、下に「延慶三年(1310)」の紀年銘と「結衆・敬白」の文字を刻む。 |
板碑 頭部
頂部山形はやや低く、下に二段の切込、身部は一重線の輪郭を線刻する。
身部、「阿弥陀三尊」の種子。 | 身部下方の刻銘 |
三尊種子は、上方に大きく阿弥陀如来の種子「キリーク」、向って右下 に観音菩薩の種子「サ」、左に勢至菩薩の種子「サク」を刻む。主尊の阿弥陀種子
は蓮華座上に、脇侍の観音・勢至種子は蓮華座がない。下方の刻銘は、彫りが浅いが、「延慶三年(1310)、庚戌、八月日、結衆、敬白」と刻む。
板碑、最下部
脇侍の彫りはやや浅く、遠くから見ると阿弥陀一尊種子に見える。 | 刻銘:「延慶三年(1310)、庚戌、八月日、結衆、敬白」 |
高蔵寺(こうぞうじ) 阿弥陀三尊種子板碑 二基 (鎌倉時代後期)
小さい方の板碑は、阿弥陀三尊種子が刻まれた鎌倉時代後期 徳治二年(1307)の在銘作品。
高蔵寺(こうぞうじ)徳治二年銘 阿弥陀三尊種子板碑 石仏と石塔-目次!
高蔵寺(こうぞうじ)本堂 (真言宗智山派)
*JR八高線・東武越生線 越生(おごせ)駅前から川越観光バス 黒山行きに乗車、「下津久根バス停」下車、南西方向へ約300m。
(撮影:平成24年11月9日)