高蔵寺 徳治二年銘 阿弥陀三尊種子板碑

 高蔵寺(こうぞうじ)(埼玉県入間郡越生町津久根253)

  高蔵寺境内に立つ二基中 向って左側の板碑で、鎌倉時代後期 徳治二年(1307)の在銘。

高蔵寺 阿弥陀三尊種子板碑 (鎌倉時代後期 徳治二年 1307年、緑泥片岩、高さ 135Cm 下幅 36Cm)

頭部山形、下に二段の切込、身部は阿弥陀三尊の種子を蓮華座上に薬研彫し、下に「徳治二年(1307)」の紀年銘等を刻む。

板碑 頭部

頂部山形はやや低く、下に二段の切込、身部は一重線の輪郭を巻く。

身部、「阿弥陀三尊」の種子 身部下方の刻銘

三尊種子は、上方に大きく阿弥陀如来の種子「キリーク」、向って右下 に観音菩薩の種子「サ」、左に勢至菩薩の種子「サク」を各々蓮華座上に刻む。

下方の刻銘は、「徳治二年(1307)、丁未、二月日、別時、廿六・・」と刻む。

板碑、最下部

刻銘:「徳治二年(1307)、丁未、二月日、別時、廿六・・」

高蔵寺(こうぞうじ) 板碑群

不完全な小板碑で、特徴的なものはない。

 興禅寺(こうぜんじ)金剛界大日種子板碑                          石仏と石塔-目次!

高蔵寺(こうぞうじ) 阿弥陀三尊種子板碑 二基 (鎌倉時代後期)

二基とも阿弥陀三尊種子が刻まれた作品で、造立時期が近く、形式が同じ。同一の石工のものと思われる。

 板碑(いたび)

*JR八高線・東武越生線 越生(おごせ)駅前から川越観光バス 黒山行きに乗車、「下津久根バス停」下車、南西方向へ約300m。

(撮影:平成24年11月9日)