延暦寺横川地区

 延暦寺(えんりゃくじ)横川根本如法塔(大津市坂本本町)

  横川(よかわ)は、慈覚大師円仁により開かれた修行の地

延暦寺横川根本如法塔(指定なし、大正十四年 1925年建立、桧皮葺、一辺4.19m )


上重、四手先組物、軒は二軒繁垂木

下重、出組、軒は二軒繁垂木

塔は大正十四年(1925)に山口玄洞氏の寄進により建立された

塔は石積みの基壇上に建つ。擬宝珠高欄を付した縁をめぐらし中央間板唐戸、脇間連子窓、中備えは中央間のみ蟇股


上重、三斗腰組みに高欄

建物規模の割りに背の高い石積み基壇

塔の内部は釈迦・多宝如来と宝塔を安置する

この地は慈覚大師円仁が平安時代の天長年間(824〜832)に四種三昧行った石墨草筆をもって如法写経を行った地

恵心院(念仏浄土門、発祥の地)

恵心僧都源信は恵心院に篭り「往生要集」等を著した


紅葉が美しい横川中堂の鐘楼付近

道元禅師、得度の地

横川には日蓮上人修行の地、「定光院」や比叡山をこよなく愛した俳人の高浜虚子の「虚子塔」がある

延暦寺四季講堂(県指定文化財・江戸時代初期 承応元年 1652年建立)

第十八代天台座主、延暦寺中興の祖、慈恵大師良源(元三大師)の住坊の地に建ち、春夏秋冬の年四回に法華経の論議が行われたことから四季講堂と呼ばれている

四季講堂の片隅に何十束もの草鞋が干してあった

  滋賀県の塔 延暦寺二重大塔(東塔地区)                日本の塔-目次

横川中堂(昭和46年 1971年再建、懸造)

横川中堂は、第三代天台座主慈覚大師円仁が平安時代の嘉祥元年(848)に開創し本尊に聖観音を祀った。

豊臣秀頼と淀君が再建したお堂は昭和十七年夏の雷火出焼失したが、本尊聖観音(重文)は無事、今も祀られている

(平成17年11月12日撮影)

*比叡山は最澄をはじめとして、法然、親鸞、日蓮、道元といった日本仏教各宗の祖師が学び得度している。