少菩提寺跡(しょうぼだいじあと)閻魔石仏

 少菩提寺跡(しょうぼだいじあと)(滋賀県湖南市菩提寺)

   将棋の駒形の石に閻魔王を中心に、阿弥陀如来、地蔵二体、僧形の計五体を刻んだ室町時代の珍しい石像。

少菩提寺跡(しょうぼだいじあと) 閻魔石像(国史跡、室町時代後期、花崗岩、高さ 170Cm)

宝塔と三体地蔵の間の道を奥に少し歩くと立っている。将棋の駒形の石に閻魔王、阿弥陀如来、地蔵二体、僧形の計五体が彫られている。

石像は向かって右方で割れ、つなぎ合わせている。その右側の部分は江戸時代後期に補修されたもの。

閻魔石像 上部

中央に駒形の彫りこみを作り道服を着けた閻魔像、向かって左に阿弥陀如来、右に合掌地蔵を刻む

阿弥陀如来像(閻魔の向かって左側) 合掌地蔵(閻魔の向かって右側)(江戸時代後期の補修)

閻魔石像 下部

向かって左側に僧形坐像、右側に右手錫杖・左手宝珠の地蔵坐像を刻む

石像下部、僧形と地蔵の間に刻まれている刻銘 閻魔坐像(上部 中央)、道服を着し、笏を右手に構える閻魔王

刻銘:「菩提寺津西院秀阿弥陀佛行大徳宗舜敬白」

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少菩提寺跡(しょうぼだいじあと) 閻魔石像(国史跡、室町時代後期)

閻魔王は冥界で死者の罪を裁く十人の王の一人で、忌日の五七日(ごなぬか)に裁く、その本地仏が地蔵菩薩である。

閻魔王と地蔵菩薩を刻み供養することにより、閻魔の裁きで地獄に堕ちず、極楽世界にすくい取られたいとの思いが表れている。

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*JR草津線 石部駅前より湖南市コミュニティバス 菩提寺線・石部駅ルートに乗車、「菩提寺まちづくりセンターバス停」下車、西側へ約600m。宝塔と三体地蔵の間の道を奥に少し歩くと階段上に立っている。

(撮影:平成23年10月19日)