長命寺(ちょうめいじ)三重塔(近江八幡市長命寺町157)

  長命寺は西国三十三ヶ所の第三十一番札所、開基は聖徳太子と伝えられる

長命寺三重塔(重要文化財、桃山時代 慶長二年 1597年建立、こけら葺、高さ24.4m)


三層部、三手先組物、二軒繁垂木、中備えは中央間のみ間斗束

二層部、三手先組物、二軒繁垂木、中備えは三間とも間斗束

長命寺は、3世紀後半から4世紀初頭に竹内宿禰が来て柳の古木に寿命長寿を願ったといい、聖徳太子の開基と伝える

鎌倉のはじめに源頼朝が佐々木定綱に命じて再興し、尊海を中興の祖とした

塔は擬宝珠高欄を付した縁をめぐらし、中央間板唐戸、脇間板張り、中備えは三間とも間斗束


初層こけら葺屋根と二層部三手先組物

初層、三手先組物

三重塔の相輪は、竜車に文化六年(1810)の刻銘があり、のちに改鋳されている

   

佐々木氏の菩提寺として栄えたが、室町時代の元亀四年(1573)信長の兵火にあい伽藍はすべて炎上した

三重塔の内部は、四天柱・須弥壇があり胎蔵界大日如来を安置する

三重塔は、僧侶の勧進により桃山時代の慶長二年(1597)に建立された

長命寺本堂(重要文化財、室町時代 大永4年 1524年)

御詠歌:   八千とせや柳も長き長命寺

                     運ぶ歩のかざしなるらむ (花山天皇)

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ここより八百八段の石段を登って長命寺にお参りする。今は、車道を利用して車で参拝する方が圧倒的に多い

*JRびわこ線(東海道本線)下車、近江バス乗車25分 「長命寺」下車 八百八段の石段を登る。寿命長遠の御利益を願って参拝の方があとをたたない。

(平成15年8月13日撮影)