清水寺(きよみずでら)正平塚 地蔵石仏

 清水寺(きよみずでら)正平塚地蔵石仏 (島根県安来市清水町)

   正平塚に置かれている地蔵石仏で、南北朝時代 正平十四年(1359)の南朝紀年銘がある。

清水寺正平塚 地蔵石仏 (市指定文化財、南北朝時代中期 正平十四年 1359年、安山岩、高さ 97Cm)

前述五輪塔と同じ覆屋の中に置かれる。蓮華座上に坐し、右手に錫杖、左手に宝珠を持つ地蔵石仏で、光背まで一石で厚肉に彫成する

地蔵石仏 上半部

頭部の後ろに円形薄肉の頭光を作りだす。

頭光の両側に(上欠)亥四月十三日乙亥、造立供養」の刻銘がある。

上欠の所は、日の干支から「正平十四(1359)己」と確定されている。

刻銘の全文は「正平十四(1359)己亥四月十三日乙亥、造立供養」となる。

「南無地蔵大菩薩」のお札が、たくさん貼られている。 地蔵石仏 側・背面

出雲・伯耆地方には、身内の不幸があると葬儀の後に故人の戒名をお札に書き、地蔵に貼って回るという風習があり、地蔵にたくさんのお札が貼られている。

蓮 華 座

単弁の反花と単弁の仰蓮が刻まれている。

正 平 塚 (しょうへいづか)

正平塚の名は、本地蔵石仏と五輪塔に刻まれた正平年の南朝年号に因んでいる。

地蔵はもとより五輪塔にまで、たくさんのお札が貼られている。

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清水寺 大門

清水寺は、厄払いの寺として信心を集める天台宗の大寺院。

 石  仏-紀年順-目次

*JR山陰本線 安来駅前から安来市広域生活バス安来-清水線、又は観光ループ線に乗車、「清水坂下バス停」下車、すぐ。バス停を降りると、信号のある交差点の角にある。

(撮影:平成24年9月18日)