新勝寺(しんしょうじ)阿弥陀三尊種子板碑

 新勝寺(しんしょうじ)(千葉県成田市成田1)

  成田山 新勝寺 光明堂裏側、奥之院入口の石垣にはめ込まれている下総型板碑で、南北朝時代初期 延元元年(1336)の南朝・紀年銘がある。

新勝寺 阿弥陀三尊種子板碑 (県指定文化財、南北朝時代初期 延元元年 1336年、粘板岩、高さ 110Cm 幅 76Cm)

身部は輪郭を巻き、天蓋の下に阿弥陀三尊の種子を蓮華座上に薬研彫し、一対の宝瓶蓮華の供花、銘文、輪郭外左右に二種の偈(げ)を刻む

身部 上方 天蓋(てんがい)(部分)

板碑 上方

上に大きく阿弥陀如来の種子「キリーク」、向かって右下に観音菩薩の種子「サ」、左下に勢至菩薩の種子「サク

を蓮華座上月輪内に薬研彫する。阿弥陀如来の蓮華座下には、台座を刻む。輪郭外左右に各々偈が刻まれる。

身部 下方

阿弥陀三尊種子の下、一対の宝瓶蓮華の供花、造立趣旨と「延元々年(1336)丙子八月廿六日」の南朝・紀年銘を刻む。

向かって左側、宝瓶に生けられた蓮華 向かって右側、宝瓶に生けられた蓮華

板碑 枠内、下方の刻銘

刻銘:「右志者為、過去慈父、道禅生霊、百ケ日忌、辰奉訪彼、亡魂仍出、離生死往、生極楽乃、至法界平、

等利益也、延元々年(1336)丙子、八月廿六日、孝子敬白」

板碑は、南北朝時代初期 延元元年(1336)八月二十六日、亡き父 道禅百ケ日忌に、極楽往生と法界平等利益を願って、道禅の子供により造立された。

刻銘:一念弥陀仏  → 即滅無量罪  → 現受無比楽  → 後生清浄土

向かって右側、輪郭外に刻まれた往生本縁経、四句の偈(げ)

偈(げ):「一念弥陀仏(いちねんみだぶつ)即滅無量罪(そくめつむりょうざい)現受無比楽(げんじゅむひらく)後生清浄土(ごしょうしょうじょうど)

[ 一たび阿弥陀仏を念ずれば、ただちに無量の罪を滅ぼし、まのあたりに無比の楽を受け、後生は浄土に生まれん ]

刻銘:「若有善男子  → 造立卒塔婆  → 其人之功徳  → 佛智不可量」

向かって左側、輪郭外に刻まれた偈(げ)

偈(げ):「若有善男子(にゃくうぜんなんし)造立卒塔婆(ぞうりゅうそとば)其人之功徳(ごにんしくどく)佛智不可量(ぶっちふかりょう)

[ 若し善き男子ありて、卒塔婆を造立するならば、其の人この功徳によりて、仏の智慧を得んこと量るべからず ]

奥之院

石垣にはめ込まれている板碑。入口の横、向かって左側 一基目が本板碑。

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新勝寺 光明堂(重要文化財、江戸時代中期 元禄十四年 1701年、桁行五間 梁間五間、桟瓦葺

旧 本堂で、安政年間新本堂(現 釈迦堂)建立にあたり移築、昭和三十九年大本堂建立の時、現在地に移された。

板碑は、光明堂裏石垣に埋め込まれている。

 板碑(いたび)

*京成電鉄「成田駅」下車、北方向へ徒歩 約10分。JR成田駅下車、北方向へ徒歩 約10分。

(撮影:平成23年11月3日、平成26年10月2日)