塩船観音寺 阿弥陀三尊種子板碑

 塩船観音寺(しおふねかんのんじ)(東京都青梅市塩船194)

  阿弥陀三尊の種子を刻んだ板碑で、鎌倉時代後期 元亨二年(1322)の紀年銘がある。

塩船観音寺 阿弥陀三尊種子板碑(鎌倉時代後期 元亨二年 1322年、緑泥片岩、高さ 135Cm 下幅 34Cm)
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本堂手前、小堂内に保存。身部は、上方に阿弥陀三尊種子、下方中央に紀年銘、左右に各二行「観無量寿経」に出る偈を刻む

阿弥陀三尊は、上に大きく阿弥陀如来の種子「キリーク」、向かって右下に観音菩薩の種子「サ」、左下に勢至菩薩の種子「サク」を薬研彫する。

板碑 頭部

頭部山形、下に二段の切込。身部は、一重線の輪郭を巻く。

主尊 阿弥陀は蓮華座を刻み、両脇侍は蓮華座を刻まない 刻銘:元亨二年(1322)壬戌、二月十七日」

下方の刻銘は、中央に元亨二年(1322)壬戌、二月十七日」、左右に各二行「観無量寿経」に出る偈(げ)刻む。

観無量寿経に出る偈(げ)

偈(げ):「光明遍照(こうみょうへんじょう)、十方世界(じっぽうせかい)、念仏衆生(ねんぶつしゅじょう)、摂取不捨(せっしゅふしゃ)

[ 光明はあまねく十方世界を照らし、念仏の衆生をば摂取して捨てたまわず。]

板碑堂

板碑は、板碑堂と名付けられた小堂に安置されている

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塩船観音寺(しおふねかんのんじ)本堂(重要文化財、室町時代後期、桁行五間 梁間五間、茅葺)

 板碑(いたび)

*JR青梅線 河辺(かべ)駅北口から 都バス 塩船観音方面行きに乗車、「塩船観音入口バス停」下車、北方向へ徒歩 約8分。

(撮影:平成24年4月19日)