龍福寺(りゅうふくじ)(東京都板橋区小豆沢4-16-3)
早期の武蔵型板碑の特徴を持つ、鎌倉時代中期 建長七年(1255)在銘の板碑。
龍福寺 阿弥陀三尊種子板碑 (区指定文化財、鎌倉時代中期 建長七年 1255年、緑泥片岩、高さ 173Cm 下幅 50Cm)
門内左手、覆屋内中央に立つ。頭部は高い山形、身部は蓮華座なしに阿弥陀三尊の種子、その下に建長七年(1255)の紀年銘を刻む |
板碑 頂部
頭部は鋭利感のある高い山形、下に二段の切込、額部は薄く突出する。身部の輪郭はない。
身部上方、蓮華座なしに阿弥陀三尊を種子で刻む | 身部下方の刻銘、「成善」の文字は稚拙で後刻と思われる |
身部は、上に大きく阿弥陀如来の種子「キリーク」、向かって右下に観音菩薩の種子「サ」、左下に勢至菩薩の種子「サク」を薬研彫する。
脇侍の中間に「成善」の文字を刻むが、後刻と思われる。下方に「建長七年(1255)三月十一日、孝子等、敬白」と刻む。
下方の刻銘
「建長七年(1255)三月十一日、孝子等、敬白」
板碑は、下に向かってやや広がりを持ち、身部の輪郭はなく、種子に蓮華座はない。これは、早期の武蔵型板碑の特徴である。 |
境内の庚申塔
龍福寺(りゅうふくじ)本堂 (真言宗智山派)
*都営三田線 「志村坂上駅」下車、徒歩 約10分。JR埼京線「北赤羽駅」下車、南西方向へ 徒歩 約15分。
(撮影:平成23年11月2日)