群馬県の塔

水沢寺

 水沢寺(みずさわでら)六角二重塔(群馬県渋川市伊香保町水沢214)

  伊香保温泉の近くにあり、坂東三十三観音霊場の第十六番札所として今も信仰を集める

水沢寺六角二重塔(県指定文化財、江戸時代 天明七年 1787年、銅板瓦棒葺、高さ 12m)


二重部、軒は扇垂木、組物は三手先

初層部、組物は出組、軒は扇垂木

水沢寺は寺伝によると、推古・持統天皇の勅願により高麗の高僧恵灌僧正により開かれたという

回転軸下部

内部に回転する六地蔵尊を安置し、六道を守る地蔵尊を祀っている。

六道:地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天の六道


二重部の三手先組物

初層、木鼻を獅子鼻彫刻とする

相輪は、多宝塔の形式で宝鎖をつなぎ鎖に風鐸を吊している

二層部には大日如来が安置されている。初層内部は六地蔵が安置されており、回転する。これを三回廻して祈願する


初層、持送りは竜の彫刻

初層、木鼻は獅子の彫刻

初層内部は、回転する六地蔵尊を安置する(左写真)。六道輪廻の相を表しているという

形状は、チベットによくあるマニ車(中央は経文)に似ている。

仁王門(江戸時代 天明七年 1787年、平板銅板葺重層入母屋造)

楼門上には釈迦三尊像を安置する

    

本堂天井、天女と龍の彩色画

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水沢寺本堂(江戸時代 天明七年 1787年)

方形造銅板葺、正面に唐破風の向拝をつける。本尊は十一面千手観音。

(平成17年8月14日撮影)