栃木県の塔

西明寺

 西明寺(さいみょうじ)三重塔(栃木県芳賀郡益子町益子4469)

  坂東第二十番霊場。西明寺観音とも呼ばれる真言宗豊山派の寺院

西明寺三重塔(重要文化財、室町時代 天文6年 1537年、堅板型銅板シコロ葺、高さ 18.2m)


三層部(扇垂木、中央間のみ蓑束)

二層部(扇垂木、三手先組物)

西明寺は正暦元年(990年)花山法王の勅願により創建されたという。また天平九年(737年)行基により開かれたともいう

塔は高欄のない縁をめぐらし、中央間桟唐戸、脇間連子窓、中備えは中央間のみ蟇股


扇垂木と三手先組物

初層、軒は二軒繁垂木、屋根の反りが著しい

相輪は形の通りで水煙は美しい。塔身は著しく細長い

西明寺境内(県指定 史跡)、向かって左側が楼門(重要文化財、室町時代、茅葺、入母屋造)


初層、中備えの蟇股

初層、垂木の部分が美しい

内部は来迎柱、来迎壁、須弥壇を設け釈迦三尊を安置する

屋根は堅板型銅板葺で、一・二層は二段に、三層は三段になっている(シコロ葺)のはこの塔のみ

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西明寺本堂(県文 江戸時代・本堂内厨子 室町時代初期は重文)

*焼き物の町、益子の近くにある。益子の町は大きな陶芸美術館があり、旧 濱田庄司邸も公開されている。

(平成17年3月20日撮影)