慈尊院

 慈尊院(じそんいん)多宝塔(伊都郡九度山町慈尊院832)

  弘法大師母公の寺として有名。「女人高野」の通称で知られる高野山真言宗の別格本山

慈尊院多宝塔(県指定文化財、室町時代後期 江戸時代改修、銅板葺、高さ 約15m)

平成24年(2012)7月に平成の大修復工事が終わり、上記写真と違った新しい姿を見せている。


上重(四手先組物・二軒繁垂木)

下重(出組・二軒繁垂木)

承和元年(826年)、弘法大使の母が大師を慕い讃州よりこの地に来たが高野山に迎えられず、翌年逝去した

そのため大師は、伽藍を建てたのが慈尊院のはじまり

多宝塔は擬宝珠高欄を付した縁をめぐらし、中央間桟唐戸、脇間連子窓、中備えは正面中央のみ蟇股、他は間斗束


上重、屋根は銅板葺

下重、組物は出組

相輪は、宝鎖が切れて垂れ下がっていた。多宝塔は、全体的に痛みが激しく大改修を行うという(完成 平成20年予定)

上重の高欄は平三斗上に回縁をめぐらす


下重の風鐸

竜の彫刻が入った蟇股(下重、中備え)

多宝塔の内部は四天柱と来迎壁があり胎蔵界五仏が安置されている

この日(2005.03.05)は、国宝の弥勒仏が特別開扉され見物人が列をなしていた

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弥勒仏坐像、特別開開のポスター(平成17年)

北門(県指定文化財、切妻造の四脚門)

弥勒堂(重文・弥勒仏を安置する)

*南海電鉄 高野線 九度山駅 下車

(平成17年3月5日)