紀三井寺（きみいでら）多宝塔（護国院）（和歌山市紀三井寺1201）

　 紀三井寺は、救世観音宗（ぐぜかんのんしゅう）の総本山で西国三十三ヶ所の第二番札所

紀三井寺多宝塔（重要文化財、室町時代 文安元年 1４４９年再建、本瓦葺、高さ15.43ｍ）

	上重、四手先組物、軒は二軒繁垂木
	下重、出組、軒は二軒繁垂木

紀三井寺は唐僧 為光上人により宝亀元年（770年）に創建された

塔は逆蓮柱付高欄を付した縁をめぐらし、中央間桟唐戸、脇間花頭窓、中備えは正面中央間のみ蟇股、脇間間斗束

上重、四手先組物
下重、軒の二軒繁垂木が美しい

花山法王が西国巡行のとき、第二霊場と定め、後に後白河法皇の勅願所となり、鳥羽法皇も臨幸した

内部は四天柱に来迎壁を設け、須弥壇の上に五智如来坐像を安置する

	四隅には鬼瓦が乗せらる
	下重、正面の蟇股

上重は円柱十二本を並べ、周囲は亀腹の上に縁をめぐらせ、高欄をしつらえる

紀三井寺本堂（県指定文化財、江戸時代 宝暦九年 1759年再建、桁行五間、梁間五間、入母屋造）

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	多宝塔、上重の持送り
	多宝塔、下重の木鼻

見上ぐれば桜しまふて紀三井寺（当寺には芭蕉の句碑がある）

（平成18年1月28日撮影）

＊JR紀三井寺駅下車、徒歩10分。塔をじっくり味わうには、桜の葉が落ちた冬場がお勧め。もちろん早咲きの桜が美しい春もお勧め。