山形県の塔

 羽黒山(はぐろさん)五重塔(鶴岡市羽黒町大字手向)

  奥羽・関東を通じて唯一の国宝塔。出羽三山神社(月山神社・出羽神社・湯殿山神社)にある。

羽黒山(はぐろさん)五重塔(国宝・南北朝時代 応安五年 1372年・こけら葺・高さ28.2m)


五層、三手先組物、二軒繁垂木、中備えはない

三層部、三手先組物、中備えは三間とも間斗束

羽黒山・月山・湯殿山の出羽三山は、古くから修験道の霊場として知られ羽黒山には三山の合祭殿が建てられ出羽三山神社と称された

塔は高欄のない縁をめぐらし、中央間板唐戸、脇間連子窓、中備えは三間とも間斗束


四層、中央間のみ間斗束

相輪は型の通り

初層、軒反りが美しい

五重塔は平安時代の承平年間に、平将門により建立されたと伝えられる

塔の心柱は初層天井上に立ち、四天柱間に来迎壁と須弥壇を構える

本尊は聖観音像であったが、明治維新で焼かれ現在は大国主命を祀る


初層、四隅の風鐸(ふうたく)

初層、縁

羽黒山五重塔は出羽三山神社に至る参道の途中ににあり、杉木立の中に建っている

三神合祭殿(月山・羽黒山・湯殿山の三神を合祭した大社殿。茅葺の屋根は厚さ2.1m。社殿は文政元年 1818年に再建した)

  山形県の塔  善宝寺五重塔                            日本の塔-目次


三神合祭殿(三社の額が見える)

月山(1980m)

羽黒山の杉並木(写真:左)は特別天然記念物に昭和三十年に指定されている。山麓の随神門から山頂に至る1.7Km。

杉並木は、樹齢三百年以上を経た巨杉がならぶ。

(平成17年4月30日撮影)