甚目寺(じもくじ)三重塔(愛知県あま市甚目寺町東門前24)

  愛知県下第一の古刹。真言宗智山派の寺院。三重塔は高さを誇る、純和様の大型の塔

甚目寺(じもくじ)三重塔(重要文化財、江戸時代初期 寛永四年 1627年、本瓦葺、高さ24.7m)

甚目寺は、もと天台宗で真言宗に改められた。尾張四観音の一つとして名高い


三層部(三手先組物、二軒繁垂木)

二層部(三手先組物、二軒繁垂木)

二・三層は、中央間のみ間斗束を置く。組物は三手先

寺伝によれば、白鳳時代に伊勢の甚目(はだめ)村の漁師 龍麿が、漁で金色の聖観音像を引上げた。その観音像を安置したのが甚目寺の始まりという

塔は擬宝珠高欄を付した縁をめぐらし中央間板唐戸、脇間連子窓、組物は三手先、中備えは中央間のみ間斗束、軒は二軒繁垂木


三層、本瓦葺屋根

初層の中央間、愛染明王に奉納されたヒシャク

甚目寺は、民間信仰が生きている寺院

御詠歌は、

みほとけは祈らずとても守ります   こむる誠をうけざらめやは

三重塔は寛永四年(1672年)名古屋の吉田半十郎政次の寄進により建立された


塔、四隅の鬼瓦

初層、本瓦葺屋根

塔の内部は四天柱、須弥壇があり愛染明王坐像(県文・鎌倉時代)を祀る

東門辺りより見る甚目寺本堂

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甚目寺南大門(重要文化財、鎌倉時代)

(平成17年5月22日撮影分 追加)