四国・愛媛県の塔

 石手寺(いしてじ)三重塔(愛媛県松山市石手2-9-21)

  道後温泉の湯治客で賑わう真言宗の寺院。四国八十八ヶ所第五十一番札所

石手寺三重塔(重要文化財、鎌倉時代後期 文保二年(1318)頃建立、本瓦葺、高さ 23.88m)


三重部(組高欄をめぐらす。組物は三手先組物)

二重部(組高欄、軒は二軒繁垂木)

神亀五年(728)伊予国の国司、越智(おち)氏の創立で安養寺(あんにょうじ)と称したが寛平四年(892)石手寺と改めた

三重塔は高欄のない縁をめぐらし、中央間板唐戸、脇間連子窓、中備えは三間とも斗のみで束がない


三手先組物と二軒繁垂木

相輪は昭和十一年の大修理の際、新鋳された

初層(軒反りが美しい)

現存する建築物の大半は、この地の豪族河野(こうの)氏が鎌倉から室町時代にかけて再興したもの

境内には、線香が焚かれ三重塔も煙で曇っていた

四国八十八ヶ所の巡礼で賑わう


二重部、高欄の腰組みは平三斗

初層の本瓦葺

塔の内部は、四天柱、来迎壁があり須弥壇に釈迦如来・文殊菩薩・普賢菩薩を安置する

石手寺本堂(重要文化財、鎌倉時代)

本堂前には、大きな五鈷(ごこ)が立っている

 四国・愛媛県の塔 興願寺三重塔                            日本の塔-目次

二王門(国宝、鎌倉時代、三間一戸楼門、本瓦葺)

文保二年(1318年、河野通継により建立された

(撮影:平成17年1月29日)