豊前国分寺（ぶぜんこくぶんじ）三重塔（福岡県京都郡みやこ町国分297-1）

　 聖武天皇の勅願により行基の開創になる全国で設置された国分寺の一つ

豊前国分寺三重塔（県指定文化財、明治二十八年 1895年、本瓦葺、高さ 23.3ｍ）

	三層部、三手先組物。軒は二軒繁垂木
	二層部、二手先組物。軒は二軒繁垂木

豊前国分寺は奈良時代に聖武天皇の勅願（741）により、全国に設置された国分寺の一つ。豊前では豊津に国府が置かれていた

塔は基壇の上に建ち、高欄のない縁をめぐらす。中央間桟唐戸、脇間如意花頭窓、中備えは蟇股が四つある

二層部、二手先組物
初層、組物は平三斗

相輪は竜車がなく、宝珠が大きい

塔は住職宮本考梁師の発願により、明治21年（1888）に着工し

明治28年（1895）に完成、翌 明治29年（1889）に落慶法要された。

	屋根瓦は境内から出土した天平時代の大宰府系瓦を復元使用
	初層、組物と木鼻

豊前国分寺は平安時代に天台宗の勢力下にに入り、天正年間（1573〜1592）初期に大友宗麟の兵火にあい、すべての伽藍が焼失した

本格的な復興は江戸時代になって小笠原藩の援助を受け進んだ。元禄年間（1688〜1703）には塔を除く主要な建物がほぼ完成した

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初層の蟇股
鐘楼門（貞享元年 1684年）と本堂（写真:奥）（寛文六年 1666年）

塔は昭和六十年から六十二年に全面的な解体修理が実施された。塔は層塔と多宝塔の折衷様式をもつ

（平成18年7月2日撮影）

＊JR日豊本線 行橋駅で平成筑豊鉄道に乗り換え豊津駅下車、徒歩約30分