清水寺(きよみずでら)三重塔(福岡県みやま市瀬高町本吉)
最澄の開基と伝えられる天台宗の大寺院。九州三十三ヶ所第十六番札所。今もあつい信仰をあつめる
清水寺三重塔(県指定文化財、江戸時代後期 天保七年 1836年、本瓦葺、高さ 26.79m)
三層部、軒は扇垂木 |
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二層部、中央間板唐戸、脇間連子窓、中備えは三間とも間斗束 |
清水寺は行基の草創といわれ、その後 最澄が大同元年(806)に唐より帰朝の際、この地に立ち寄り開基したと伝えられる
塔は高欄のない縁をめぐらし、中央間桟唐戸、脇間連子窓、中備えは三間とも間斗束、柱に粽(ちまき)がある
三層部、扇垂木と三手先組物 |
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二層部、本瓦葺屋根 |
相輪は型の通りで、三重塔の規模の割には短い。水煙はよくないと書かれているが、それなりに美しい
三重塔は文政五年(1822)柳川藩主立花鑑賞が領国・近国の信者に勧進して建てられたもの
柳川大工 宗吉平衛が大阪四天王寺の五重塔を手本に十四年の年月をかけ天保七年(1836)に完成した
初層、手狭 |
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初層、高欄のない縁 |
三重塔は九州地方最古の塔。内部は心柱がなく、四天柱があり須弥壇を設ける。昭和四十一年に解体修理が完成した
地主権現の境内に祀られていた石像
清水寺本堂(宝永年間 1704〜1710に柳川城主により再建された)
(本尊は伝教大師最澄が刻んだという千手観音菩薩)
山門(県文)、延享二年(1745)建立、木造入母屋二層造 |
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仁王門、延享三年(1746)藩主・藩民の寄進により建立 |
(平成18年7月2日撮影)
*JR鹿児島本線 瀬高駅下車、タクシー約10分、徒歩なら約50分。行きはタクシー、帰りは歩いた。以前はバスの便があったと聞いたが、今はバス便がないとのこと。朝、7:30頃 清水寺に着いた。想像していたより大きなお寺だった。朝の早い時間にかかわらず、かなりの人がお参りに見えられていた。その後も、たくさんのお参りの方に出会った。この寺の信仰の深さを感じた。