向上寺(こうじょうじ)三重塔(広島県尾道市瀬戸田町瀬戸田57)

  細部に禅宗様が濃厚な、和様と禅宗様の折衷様になる国宝三重塔

向上寺(こうじょうじ)三重塔(国宝、室町時代 永享四年 1432年、本瓦葺、高さ 19.52m)


三層部分(二・三層の高欄は禅宗様高欄)

二層部分(中備えは三間とも蓑束)

向上寺は、釈迦如来を本尊とする曹洞宗の寺院。臨済宗の広島・仏通寺の開山愚中周及(ぐちゅうしゅうきゅう)が

仏通寺に集まる僧徒のために応永10年(1403)生口島(いくちじま)に向上庵を建てたのに始まるという

二・三層の軒は二軒平行繁垂木(初層は扇垂木)


初層の軒は二軒扇垂木

初層は禅宗様風の三手先組物

向上寺三重塔は室町時代の永享四年(1432)に建立された

  山陽路・広島県の塔 向上寺三重塔(2)                      日本の塔-目次

初層は、縁をめぐらさず基壇の上に立つ。中央間は藁座(わらざ)で桟唐戸を吊る、脇間花頭窓、中備えは三間とも蓑束

(平成16年8月13日撮影)