一乗寺(いちじょうじ)三重塔(加西市坂本町821-17)
平安時代の三重塔で有名な天台宗の寺院。法道仙人の開基。西国三十三所の第二十六番目の札所
一乗寺三重塔(国宝、平安時代 承安元年 1171年、本瓦葺、高さ 21.8m)
三層部、中備えの蛙股は省略されている |
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二層部、三手先組物、軒は二軒繁垂木、中備えは三間とも蟇股 |
一乗寺は法道仙人が孝徳天皇の病を治したのち白雉元年(650)に本堂建立の勅があった
塔は高欄のない縁をめぐらし、中央間桟唐戸、脇間連子窓、中備えは三間とも蟇股
四隅の鬼瓦 |
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三手先組物、部分 |
三重塔の相輪は創建時からのもので、水煙は唐草文様
初層、平安式蟇股(左右、別々の木で作っており最初期の本蛙股の特徴を持つ)
初層の軒(古材、新材と混じっているが美しさは格別) |
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初層、三手先組物、部分 |
初層の柱を亀腹の礎石上に立て、縁を設けた塔としては最古の遺例
初層、縁側
内部は心柱が初層天井上に立ち、二層・三層の四天柱が省略される最古の例
本堂(重要文化財、江戸時代初期 寛永5年 1628年再建)は現在、半解体修理中で完成は平成19年12月予定
(平成18年1月15日撮影)
*JR姫路駅下車、神姫バス社行乗車、一乗寺下車。今回で5回目、写真を撮りに行ったのは3回目、いつも不満足な出来上がりだった。今回は少し満足。新年のせいかお参りの方が、いつもより多かった。