如意寺(にょいじ)三重塔(神戸市西区櫨谷町谷口259)
願西(がんせい)上人の開基といわれる天台宗の古刹。地蔵菩薩を本尊としている。
如意寺三重塔(重要文化財、室町時代 至徳2年 1385年建立、本瓦葺、高さ21.33m)
三層部、中央間板唐戸、脇間板張り |
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二層部、三手先組物と軒(二軒繁垂木) |
如意寺は、今から千年ほど前に願西上人により開かれたとされる天台宗の古刹。明石八山寺 第一の天台宗の寺院
塔は礎石の上に立ち、高欄のない縁をめぐらす。中央間板唐戸、脇間連子窓、中備えは三間とも間斗束、軒は二軒繁垂木
組物が素朴に美しい |
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初層、三手先組物 |
元和5年(1619年)の修理の際に発見された相輪の龍車(りゅうしゃ)の刻銘により至徳2年(1385年)の建立と分かった
兵庫県下では一乗寺についで古い塔である
三層各階には、それぞれ大日如来・釈迦如来・多宝如来を安置して法華経と密教思想の融合を表している
初層の風鐸 |
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初層、本瓦 |
境内に残る三棟の中世建築物により、中世から近世にかけて隆盛を誇った如意寺の姿がしのばれる。当寺は、大都会の近郊にある。
阿弥陀堂(常行堂)(重要文化財、院政末期 12世紀末〜13世紀初期)
天台宗の常行三昧(じょうぎょうざんまい)という重要な修行のための お堂。内部に阿弥陀如来(市文)を本尊として安置する
如意寺文殊堂(重要文化財、室町時代)
懸造様(かけづくりよう)の高床(たかゆか)を持つ建物で、内部の厨子に聖僧文殊(しょうそうもんじゅ)を安置する
*神戸地下鉄 西神中央駅下車、神姫バス 明石駅行きバス乗車 谷口下車 徒歩12分、またはJR明石駅より神姫バス乗車 谷口下車。
(平成17年4月10日・平成18年12月31日撮影)