徳光院(とくこういん)多宝塔(神戸市葺合区葺合町布引山2丁目)

  徳光院は、明治三十八年に創建された臨済宗の寺院。塔は、神戸市垂水区の明王寺にあったもの

徳光院三重塔(重要文化財、室町時代 文明十年 1478年建立、本瓦葺、高さ 約12m)


上重は、四手先で二軒繁垂木

下重、組物は出組、軒は二軒繁垂木

もと明王寺(垂水区名谷町)にあって、室町時代(1478)に建立されたものを明治33年に川崎邸に移され、昭和13年に菩提寺である徳光院に再移築された

多宝塔は、下重円柱、高欄のない縁をめぐらし中央間板唐戸、脇間連子窓、組物は出組で中備えは蟇股も間斗束もない


多宝塔の下重正面に「薬師如来」の額を掲げる

相輪は型の通りで、頂から四隅に宝鎖をおろす

上重の高欄と腰組

川崎家という、お金持ちの持ち物だった為、きめ細かな補修が著しい。兵庫県下最古の多宝塔

塔の内部は来迎柱を置き、薬師如来(文明八年)を安置する


下重、彫刻が施された木鼻

下重、出組。持送りには彫刻が施されている

徳光院は明治38年(1905年)に創立された新しい臨済宗の寺院

多宝塔、四隅の鬼瓦(表情が面白い)

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境内は静かで手入れもいき届いている。近くには布引の滝がある

(平成17年4月10日撮影)