弥谷寺(いやだにじ)多宝塔(香川県三豊市三野町大見乙70)

  行基が開基したと伝え、弘法大師が少年の頃学んだ真言宗の寺院。第七十一番札所。

弥谷寺(いやだにじ)多宝塔(指定なし、明治10年(1877)頃建立、本瓦葺、高さ 約12m)


上重(四手先組物、扇垂木)

下重(組物は珍しい二手先組物)

弥谷寺は天平年間に聖武天皇の勅願により行基が開基した。弘法大師が8歳から13歳まで勉学に励んだ所でもある

高欄の腰組みは平三斗、亀腹は銅板葺


下重の二手先組物

屋根の四隅には鬼瓦を設ける

相輪は型の通り。上から宝珠(ほうじゅ)、花輪(かりん)、九輪(くりん)、請花(うけばな)、覆鉢(ふくばち)、露盤(ろばん)

大同二年(807年)、唐より帰国した翌年、弘法大師が千手観音を刻んで本尊として安置したという


蟇股の場所には彫刻が入る

岩に刻まれた五輪塔(鎌倉時代)

下重の軒が美しい。形は小さいがシンプルで美しい多宝塔

阿弥陀三尊像(鎌倉時代・本堂へ登る途中の岩肌に彫られている磨崖仏)

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弥谷寺本堂

*この日、弥谷口のバス停でバスを待った。時刻表より20分経ってもバスが来ない。よく見ると、小さな字で日祝はバスが休みと書いてあった。四国の路線バスのバス事情の悪さを感じた。

(撮影:平成17年1月30日)