大福光寺(だいふくこうじ)多宝塔(京都府船井郡京丹波町下山岩ノ上)

   延暦年間(782〜806年)、鞍馬寺の中興法印釈法延の建立になる真言宗御室派の末寺

大福光寺多宝塔(重要文化財・室町時代中期・桧皮葺・高さ 13.27m)


上重は四手先組物で軒は二軒繁垂木

下重の中備えに三間とも蟇股を用いる

もとは現在地より北東約2Kmの空山(深山)に建てられていたが、足利尊氏の信仰により嘉暦二年にこの地に移された

塔は高欄のない縁をめぐらし、中央間板唐戸、脇間連子窓、組物は出組


上重の四手先組物

下重の縁側(彩色が鮮やか)

相輪は江戸時代の宝暦八年(1758年)の修理時に改鋳されたもので伏鉢に銘がある

柱は、古様の角柱が用いられ、大面取りが施されている

蟇股(かえるまた)は、彫刻が施され美しく彩色されている

     

下重、正面の蟇股

    

向かって右面の蟇股

下重、風鐸

    

裏面の蟇股

    

向かって左面の蟇股

塔の内部は、四天柱の後の柱の間に来迎壁を設け須弥壇の上に大日如来を安置する

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大福光寺本堂(重要文化財・鎌倉時代・方五間単層入母屋造・桧皮葺)

(平成16年11月27日撮影)