真楽寺(しんらくじ)三重塔(長野県北佐久郡御代田町塩野142)
浅間山の麓にあり、「浅間山」の山号を有するこの地の名刹
真楽寺三重塔(県指定文化財、江戸時代 寛延四年 1751年、銅板葺、高さ 18m)
三層部、軒は扇垂木、中備えは中央間のみ撥塚 |
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二層部、軒は二軒繁垂木、中備えは三間とも撥塚 |
寺伝では用明二年(587)、用明天皇の勅願により浅間山の噴火が鎮まることを祈願して建立された
三重の塔は、擬宝珠高欄を付した縁をめぐらし、正面中央間桟唐戸、脇間連子窓、側面は中央間連子窓、脇間板張り
背面は三間とも板張り。中備えは中央間彫刻を入れた蟇股、脇間撥束
正面から見た初層
二層部、擬宝珠高欄を付した縁をめぐらす |
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初層、三手先組物、軒は二軒繁垂木 |
真楽寺は、三度の火災(慶長十八年 1613年、宝永四年 1707年、文化十三年 1816年)と一度の水害(寛保二年 1742年)を経て今に至る
三重塔は慶長十八年(1613)焼失、寛延四年(1751)に再建された
初層、四隅の風鐸 |
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初層、中備え中央間、水芭蕉の彫刻が施された蟇股 |
広い境内は、ひっそりとして木の緑が生える。三重塔が厳かに美しい
境内には樹齢千年あまりといわれ、周囲10mを測る神代杉(じんだいすぎ)が
文化十三年(1816)の火災に痛められながらも元気に育ち、伝説を伝える
真楽寺仁王門(町指定文化財、茅葺、寄棟造、八脚門)
真楽寺観音堂(町指定文化財、江戸時代 寛文五年 1665年、梁行三間、桁行五間、銅板葺)
表参道には杉の大樹が茂り、石段を上がると観音堂に至る
*しなの鉄道、御代田駅下車、徒歩50分。タクシー10分。小諸駅下車、タクシー15分
(平成18年8月12日撮影)