貞祥寺(ていしょうじ)三重塔(長野県佐久市大字前山1380-1)
貞祥寺は、前山城主伴野貞祥により大永元年(1521)に開基された曹洞宗の古刹。武田信玄も深く帰依した
貞祥寺三重塔(県指定文化財、江戸時代後期建立、銅板葺き、高さ 15.88m)
三層部、中央間板唐戸、中備えはない、軒は扇垂木 |
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二層部、中央間板唐戸、脇間板張り、軒は二軒繁垂木 |
貞祥寺は、大永元年(1521)前山城主伴野貞祥が、慶徳寺(埼玉県)の節香徳忠禅師を招いて開山した
塔は、亀腹の上に建つ。擬宝珠高欄を付した縁をめぐらし、中央間桟唐戸、脇間板張りで窓の部分に彫刻をはめる。中備えはない
初層、二軒繁垂木と風鐸 |
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初層、三手先組物 |
相輪は型の通りだが、宝珠は多宝塔の様式を持つ
三重塔は、幕末の名宮大工といわれた小林源蔵の手になるもので神光寺にあったものを移築した
三層部、組高欄。屋根は銅板葺 |
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初層、三手先組物。軒支輪には波型の彫刻 |
初・二層は二軒繁垂木の平行垂木で、三層は扇垂木を用い変化をもたせている。
脇間、窓の部分の彫刻(フクロウや花鳥が刻まれている)
塔の内部は、四天柱があり須弥壇を置き地蔵菩薩など四体をまつる
山 門
貞祥寺は七堂伽藍を有し、末寺十二カ寺を持つ大寺
*小梅線 中込駅下車 徒歩40分。小諸時代の島崎藤村が過した家が、この寺院に隣接して移築されている。(リニューアル平成19年1月1日)
(平成16年4月30日撮影)