当麻寺(たいまでら)三重塔・西塔(奈良県葛城市當麻1263)

  西塔は、東塔より少し遅れ平安時代の初期に建立された

当麻寺(たいまでら)三重塔・西塔(国宝、平安時代初期建立、本瓦葺、高さ24.81m)


三層部(二・三層とも柱間は通常の三間)

三手先組物(二・三層とも中備えの間斗束はない)

日本の塔で、西塔が残っているのは珍しい。当麻寺では東塔が建てられて遅れて西塔が建てられた

塔は基壇の上に建ち、中央間は広い板唐戸、脇間白壁、組物は三手先、中備えは三間とも間斗束

塔の内部は心柱、四天柱があり、天井は組入天井


軒は二軒繁垂木、屋根は本瓦葺

組物は三手先組物、軒は二軒繁垂木

相輪部の九輪は東塔と同様、一輪少ない八輪。唐草文様の美しい水煙は当初材と見られている

塔の四隅には鬼瓦が置かれている(東塔と同様表情が面白い)


初層組物と中備えの間斗束

初層組物(木の年輪や模様から何かが聞こえる気がする)

西塔は、心柱が礎石上に立つ。三重塔としては最後の遺例。この塔以降は、心柱が初層の天井上に立つ

初層組物

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三重塔・西塔遠景(大正2年に解体修理が行われた)

(平成17年4月24日撮影)