禅光寺(安住院)(ぜんこうじ)多宝塔(岡山県岡山市中区国富3-1-29)

  天平勝宝年間に報恩大師により開かれた備前四十八ヶ寺の一つ。現在は真言宗の寺院

禅光寺多宝塔(県指定文化財、江戸時代 寛延4年 1751年、本瓦葺、高さ 19.1m)


上重、四手先組物

下重、二手先組物

塔は擬宝珠高欄を付した縁をめぐらし、中央間桟唐戸、脇間連子窓、中備えは中央間蟇股、脇間蓑束

上重は平三斗上に回縁をめぐらす。軒の扇垂木の広がりが心をくすぐる


上重、平三斗上に回縁をめぐらす

下重、二手先組物と軒(二軒繁垂木)

塔の内部は四天柱があり、大日如来を安置する

多宝塔初重屋根、四隅の鬼瓦(顔が変に生々しい)


多宝塔初重、中備えの蟇股

仁王門(県文、室町時代 康正2年 1456年、楼門では岡山県内最古)

禅光寺は、天平勝宝年間(749〜756)に報恩大師により開かれた備前四十八ヶ寺の一つ

禅光寺の本坊安住院

多宝塔は後楽園の借景として、岡山藩主池田綱政が着手、次の藩主継政の時代に完成した

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本堂(県指定文化財、桃山時代 慶長6年 1601年再建)

岡山城主小早川秀秋が再建、もとは山腹に所在していたが、寛政12年(1800)現在の位置に移築された

(平成17年11月26日撮影)