四国・徳島県の塔

 切幡寺(きりはたじ)大塔(徳島県阿波郡市場町切幡観音129)

  四国八十八ヶ所 第十番札所、弘法大師の開基と伝えられる真言宗の寺院

切幡寺大塔(重要文化財、桃山時代 1607年 明治15年移築、本瓦葺、高さ 24.168m)



大塔は豊臣秀頼が大阪・住吉大社神宮寺に建立したもの

上層(方三間、組高欄、腰組は平三斗)

下層(出組、二軒繁垂木)

明治初頭、住吉大社神宮寺が神仏分離令により廃寺となった為、二基のうち西塔を切幡寺の住職が買い受け、解体移築した

下層は方五間、高欄のない縁をめぐらし、正面の中央間三間は板唐戸、脇間連子窓、正面以外は中央間一間板唐戸、残り四間は連子窓

柱はすべて円柱、中備えは五間とも間斗束



上層(四手先組物、二軒繁垂木)


下層(木鼻の連続が面白い)

相輪は多宝塔の形式で、宝珠の下に三層の蓮弁がつく

切幡大塔は現存する唯一の二重方形塔婆である


下層の風鐸

下層、縁側

大塔の内部は四天柱、来迎壁、須弥壇が設けられており弘法大師像が安置されている。また、来迎壁には狩野山楽の筆になる文殊像が描かれている

路線バスも今は、二条中の停留所までしか行っておらずバス停から約1時間歩く。行きも帰りも、ほぼマイバスの状態。不便になるのも仕方がないかなと思った

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四国八十八ヶ所 第十番札所 切幡寺本堂

(平成17年1月16日撮影)