千葉県の塔
観音教寺(かんのんきょうじ)三重塔(千葉県山武郡芝山町芝山298)
江戸時代、火事泥棒除けの仁王様として信仰を集め、「芝山仁王尊」の名で親しまれている天台宗の寺院。
観音教寺三重塔(県指定文化財、江戸時代 天保7年 1836年、銅板平葺、高さ 24.98m)
三層部、扇垂木、擬宝珠高欄を付した縁をめぐらす |
|
二層部、軒は二軒繁垂木、組物は三手先組物 |
観音教寺は奈良時代末期の 天応元年(781)光仁天皇の勅命を受けて藤原継縄(つぐただ)が創建したと伝えられる
塔は擬宝珠高欄を付した縁をめぐらし、中央間桟唐戸、脇間板張り、中備えは彫刻が入る。柱はすべて円柱
二層部擬宝珠高欄 |
|
初層部、尾垂木に竜頭彫刻 |
相輪は九輪の輪が大きく、水煙が小さい
初層、尾垂木を二段にして見事な竜頭彫刻とする
中備えの彫刻 |
|
支輪には火除けの波の彫刻を入れる |
塔の内部は四天柱・須弥壇があり、大黒天を安置する
心柱は初層の天井裏でとまる
仁王門(総欅造り・銅板葺・明治15年に完成)
徳川時代には火事泥棒除けの仁王様として「江戸の商家で芝山の御札を貼らない店は無い」と言われるまでに信仰を集めた
仁王門の額 |
|
仁王門の彫刻 |
塔は彫刻等、装飾が多く、江戸時代後期の時代の好みを反映している
(平成17年8月17日撮影)
*芝山千代田駅下車、空港シャトルバスにて芝山文化センター下車、徒歩20分。成田空港の近く、航空機が飛びかう。