高源寺(こうげんじ)三重塔(丹波市青垣町檜倉514)

  丹波地方屈指の紅葉の名所。広い寺域をもつ古刹

高源寺三重塔(指定なし、江戸時代 天明年間 1781〜1788年に建立、桟瓦葺、高さ 約20m)


三層部、組物・中備えはなく、軒は二軒繁垂木

二層部、この角度から見る軒の流れが美しい

高源寺は、中国(元)の天目山で学んだ遠けい祖雄が鎌倉時代末の正中二年(1325)に開山した

塔は高欄を付した縁をめぐらし、正面中央間桟唐戸、脇間連子窓、組物はなし、三層とも四隅の柱のみ円柱で他は角柱

側面は、中央間連子窓、脇間板張り。背面は、中央間板唐戸、脇間板張り


二層の擬宝珠高欄(以前は角柱だった)

初層の軒廻り

相輪(写真:右)は水煙の上下に蓮弁がつく(テレビアンテナのように針金で補強してあった)

現在の伽藍は中興の祖弘厳禅師により天明年間(1781〜1788)に建立された

三重塔は輪蔵という建て方。内部には5千四十八巻の経文が納められているという


遠くに三重塔が見える(村より)

高源寺惣門

高源寺は、かって中峰派(ちゅうほうは)の本山であり、数百の末寺を擁した。明治以降は臨済宗妙心寺派に所属する

三重塔付近から見た村里(雪景色が美しかった)

 兵庫県の塔 千光寺三重塔                               日本の塔-目次


山門(江戸時代 天明年間建立、二階には釈迦説法像と十六羅漢像を安置

本堂(仏殿)(江戸時代、本尊釈迦如来坐像を祀る)

塔は三重塔としては非常に珍しい建物で、三層の経蔵建築に相輪をつけたような建築になっている

*JR柏原(かいばら)駅から神姫バスで約50分、大名草(おなざ)公民館行き、檜倉(ひのくら)下車、徒歩約5分。この日は、膝下まで雪に埋もれながら写真を撮った。寺にいる間は、誰にも会わなかった。始めは足跡のある所を踏んでいたが、途中からどうでもよくなり靴に入る雪も気にせずに撮った。

(平成17年12月29日撮影)