万松寺(ばんしょうじ)宝篋印塔

 万松寺(ばんしょうじ)(兵庫県丹波市春日町野村84)

   宝篋印塔は、南北朝時代の作品と推定されおり、基礎正面は京丹後市の縁城寺塔と同様、格狭間内中心飾り付。

万松寺(ばんしょうじ)宝篋印塔 (県指定文化財、南北朝時代 、流紋岩、高さ 220Cm)

塔身、蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(正面、アク:不空成就)
宝篋印塔は、門をくぐり、本堂に向かって左手前の奥に立っている 塔身、蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(東面、ウーン:阿閦)

段型は下二段、上六段、隅飾は二弧輪郭付でやや横長、内に月輪を陽刻し外傾する

塔身、蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(背面、タラーク:宝生)
塔身、蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(西面、キリーク:阿弥陀) 近くの高龍廃寺にあったものを、近年になって万松寺境内に移したという

基礎 正面

基礎上端は複弁反花、側面は輪郭を巻き、格狭間をつくる。正面は、中心飾り付の格狭間。

中心飾りつきの格狭間は、豊岡市の温泉寺 重文塔や京丹後市の縁城寺塔(重文)に見られる

但馬・丹波・丹後地方の地方色で、丹波市内にもが西倉(にしくら)宝篋印塔が中心飾り付の格狭間を持つ。

相輪はやや太く、下から伏鉢、請花、九輪、請花、宝珠で、宝珠の先端を損傷する。宝篋印塔は、切石二段の基壇上に据えられる。

基礎 東面

正面を除く三面は、輪郭を巻き内に通常の格狭間をつくる。

万松寺(ばんしょうじ) 本堂

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万松寺(曹洞宗)

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*JR福知山線 「黒井駅」 下車、南方向へ約1.2Km。

(撮影:平成23年8月17日)