興禅寺(こうぜんじ)文安五年銘 宝篋印塔

 興禅寺(こうぜんじ)(兵庫県丹波市春日町黒井2263)

   宝篋印塔は、室町時代前期 文安五年(1448)の銘があり、春日町稲塚字大野の千丈寺から移されたものという。

興禅寺(こうぜんじ)宝篋印塔 (市指定文化財、室町時代前期 文安五年 1448年、流紋岩)

塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(正面、キリーク:阿弥陀如来)
本堂の裏、山裾に西面して立つ二基の内、北側の宝篋印塔 基礎、上端は複弁反花、側面は輪郭を巻き、内に格狭間。背面のみ無地

基礎北面(上写真)、束の刻銘:「法華経、五千部」

笠の段型は、下二段、上六段の通常型。隅飾は二弧輪郭付で内は無地、外傾する

塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(北面、アク:不空成就如来)
塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(背面、ウーン:阿閦如来) 在銘作品の少ない室町時代 文安五年(1448)の造立で、貴重

基礎 正面

束の両側に「文安五年(1448)十二月口智大姉」の刻銘がある。

塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(南面、タラーク:阿閦如来) 相輪は、九輪の六輪を残し、七輪中間から上を欠失する

二基の宝篋印塔

二基の宝篋印塔は、黒井城主 赤井氏一族の菩提寺といわれる千丈寺から移されたもの

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興禅寺(こうぜんじ)楼門 (山門)

宮津市にある智源寺から移築され、年代は不明だが江戸時代中期 元禄年間に改修された記録があるという

宝篋印塔紀年順

  永照寺(えいしょうじ)宝篋印塔(室町時代)

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*JR福知山線 「黒井駅」 下車、北北東方向へ徒歩 約15分。

(撮影:平成23年8月17日)