宝林寺(ほうりんじ)[京都府亀岡市宮前町神前(こうざき)挟間27]
九重石塔と三体の藤原仏(重文)は、廃寺となった宝釈寺の遺品。 宝林寺は、江戸時代初期 寛文年間(1661〜1672)の開創。
宝林寺九重石塔(重要文化財、鎌倉時代後期 正応五年 1292年、花崗岩、高さ 406Cm)
初層軸部、舟形を彫りくぼめ、顕教四仏を半肉彫りする(南面、釈迦如来) | ||
石塔は、本堂より西側に少し離れた収蔵庫の横に立っている | 初層軸部、舟形を彫りくぼめ、顕教四仏を半肉彫りする(西面、阿弥陀如来) |
屋 根
軒口厚く垂直に切る。軒の反りは緩やかで鎌倉中期的
初層軸部、舟形を彫りくぼめ、顕教四仏を半肉彫りする(北面、弥勒) | ||
初層軸部、舟形を彫りくぼめ、顕教四仏を半肉彫りする(東面、薬師如来) | 九重石塔は、相輪上部を欠損するのみで、ほぼ完存する |
基礎 東面
基礎は、三面に刻銘がある。
刻銘:「敬白、奉造立供養、石塔一基、右志者」
基礎 南面
刻銘:「為過去二親、成等正覚、乃至法界平等利益、正応五年(1292)壬辰、三月十六日」
基礎 西面
刻銘:「願主、比丘尼信智、比丘尼妙信、沙弥仏念、阿闍梨信応」
相輪は下から、伏鉢・請花・九輪で、九輪は八輪を残し上部の請花・宝珠を欠失する。また、屋根の逓減に合わせ低く作られている。 |
刻銘全文:「敬白、奉造立供養、石塔一基、右志者、為過去二親、成等正覚、乃至法界平等利益、
正応五年(1292)壬辰、三月十六日、願主、比丘尼信智、比丘尼妙信、沙弥仏念、阿闍梨信応」
基礎の銘文:過去二親の成等正覚(じょうとうしょうがく) 乃び 法界の平等利益を願って石塔一基を造立供養する
九重石塔より、奥に入ったところに墓地があり古い石仏や石碑・五輪塔がある
宝篋印塔 三基
藤原仏三体の収蔵庫裏に三基の宝篋印塔があった
宝 林 寺 (臨済宗)
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*JR山陰本線 千代川駅より、ふるさとバス<広野行き>で「神前(こうざき)ふれあいセンターバス停」下車 徒歩 約3分。バスの本数がきわめて少ないため、事前の確認が必要。
(撮影:平成19年6月10日、平成23年4月5日)