清水寺・子安の塔(京都市東山区清水)

  女人の安産祈願の崇敬があり、洛陽観音第十四番の札所になっている

清水寺子安の塔(三重塔)(重要文化財、江戸時代初期、桧皮葺、高さ約12m)


三層部、組物は尾垂木のない三手先組物

二層部、三層部と同じ、軒は二軒繁垂木

子安の塔は桓武天皇の宮人である坂上春子(坂上田村麻呂の女)が皇子葛井親王誕生のお礼として建てられた

塔は擬宝珠高欄を付した縁をめぐらし、正面は三間とも戸がなく格子張り、他の三面は中央間板唐戸、脇間板張り中備えはない


初層、桧皮葺屋根と二層の組高欄

初層、尾垂木のない三手先組物と軒

光明皇后が観音に祈って安産されたので、三重塔を建て観音を安置されたのがこの塔だとも伝えられている

塔の内部は本尊の千手観音(子安観音)を安置する


二層部の風鐸

初層、軒は二軒繁垂木

この塔は清水寺仁王門の下にあったが、明治時代に泰産寺が廃されたため現在の場所に移築された

           

子安塔(三重塔)正面 擬宝珠高欄を付した縁側

ここは錦雲渓を隔てて清水寺の全景が見れる絶好のビューポイント

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子安塔側から見た清水寺本堂(国宝、江戸時代初期、桁行九間、梁間七間)

(平成18年2月19日撮影)