大日寺(だいにちじ)(京都府南丹市八木町北條57)
大日寺は、南北朝時代前期の貞和三年(1347)に創建されたという。五輪塔は、丹波方面の古い例として貴重。
大日寺(だいにちじ)五輪塔 (鎌倉時代後期、花崗岩、火輪以下 高さ 145Cm)
五輪塔は、門を入って境内を右手に曲がった墓地に立っている。風空輪は欠失するが、堂々たる風格があり、各輪の梵字も大きく美しい。 |
五輪塔 火輪
軒口厚く、両端で強い反りを見せる
五輪塔 水輪
やや下すぼまりで、どっしりとして重みがある
各輪ともどっしりとして形が美しい。梵字は正面にのみ地輪から上に向かってアン・バン・ラン・(カン)・(ケン)と菩提門(西)の梵字を刻む |
五輪塔 地輪
どっしりとした安定感があり、正面部は梵字を刻む
大日寺(だいにちじ)宝篋印塔残欠(南北朝時代風、花崗岩)
鐘楼の裏側に置かれている。塔身と相輪を欠失し笠と基礎が残る。笠の段型は、下二段、上六段、隅飾りは二弧輪郭付でやや外傾する |
基礎上端は二段、側面は四面とも輪郭を巻き内に格狭間をつくる。格狭間内は無地。笠の開き具合や格狭間の形が南北朝時代風で、墓地の宝篋印塔とよく似ている。
笠
笠を上から撮った写真で、相輪部が挿入される穴が珍しい
大日寺(だいにちじ)(臨済宗妙心寺派)
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*JR山陰線 「八木駅」下車、北東方向へ 徒歩 約17分。
(撮影:平成23年2月23日)