櫛羅(くじら)町石 (廃 安位寺町石)

 櫛羅(くじら)町石(廃 安位寺町石)(奈良県御所市櫛羅)

  廃寺となった安位寺(あんいじ)の町石で、鎌倉時代後期 嘉元二年(1304)の在銘町石。

櫛羅(くじら)町石(廃 安位寺町石)(鎌倉時代後期 嘉元二年 1304年、花崗岩、高さ 122Cm 幅21Cm角)

葛城ロープウェイ前バス停から旧道を約300m南西に下った流不動尊の屋内に立つ。廃寺となった安位寺(あんいじ)の町石で、頂部を折損する

安位寺は、櫛羅の滝より少し登った所にあり、藤原時代に大変栄えたという。現在、残っているのはこの七町石のみで、鎌倉時代後期 嘉元二年(1304)の紀年銘がある

町石 上部

阿弥陀如来の種子「キリーク」を刻む

阿弥陀の種子「キリーク」の下に「七町」と刻む 刻銘:「嘉元二年(1304)、五月廿日、金剛仏子蓮覚」

町石は、頂部を欠き、もとは五輪卒塔婆であったことがうかがえる。これより古い町石には、勝尾寺町石廃 補陀落寺町石高野山町石上醍醐寺町石がある。

流不動石仏

花崗岩の自然石に不動明王を刻む

 櫛羅(くじら)六地蔵磨崖仏                                石仏と石塔-目次!

流不動堂

不動堂の中に町石が立っている

 板碑(いたび)

*近鉄 御所駅前から奈良交通バス ロープウェイ前行きに乗車、終点「ロープウェイ前バス停」下車、南西方向へ 約300m。

(撮影:平成23年9月3日)