吉田寺(きちでんじ)多宝塔(生駒郡斑鳩町小吉田)

  「ぽっくり往生の寺」として、今も信仰を集める浄土宗の寺院

吉田寺多宝塔(重要文化財、室町時代初期 寛正四年 1463年建立、本瓦葺、高さ12.01m)


上重の高欄と四手先組物

下重、組物(出組)と軒〈二軒繁垂木)

開山は、往生要集で有名な恵心僧都源信(942〜1017)。「ぽっくり往生の寺」として信仰を集めている

塔は高欄のない縁をめぐらし、中央間板唐戸、脇間連子窓、中備えは中央間のみ蟇股


上重、四手先組物

下重、出組

相輪は型の通り。奈良県下最古の多宝塔

多宝塔上重、四手先組物と四隅に置かれた鬼瓦


上重、尾垂木と持送り

透かし蟇股(中に梵字の彫刻が入っている)さらに背の低い板蟇股を積む

塔の内部は来迎柱、来迎壁、須弥壇があり金剛界大日如来を安置する

法隆寺に、ほど近い静かな寺院。この日も本堂から読経が流れ、年配の方の参拝が続く

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吉田寺本堂(本尊は、重文の丈六阿弥陀如来)

(平成18年12月16日・平成17年9月18日撮影)