当麻寺(たいまでら)東塔(奈良県葛城市當麻1263)

  東塔は西塔よりも早い天平年間末に建てられた

当麻寺三重塔・東塔(国宝、奈良時代 天平年間末 729〜749年建立、本瓦葺、高さ 24.4m)


三層部、組物は三手先。軒は二軒繁垂木

二層部(二層部の柱間が二間というのは他に例がない)

 東塔は法起寺についで日本で二番目に古い三重塔

塔は、古代の塔の通例通り初層に縁がない。中央間は広くとってあり板唐戸、脇間連子窓、中備えはなく、組物は三手先組物



二層部、四隅の風鐸


軒は二軒繁垂木。組物は三手先組物

相輪は法輪が八輪で通常の九輪より一輪少ない。水煙の魚の骨のような意匠も独特

四隅の鬼瓦(表情が面白い)


初層、軒は二軒繁垂木。屋根は本瓦葺。

初層、三手先組物(部品が大きくダイナミック)

柱間を初層は通例どおり三間としているが、二・三層は二間としている。二重も二間としたのは、他に例がない。

塔の内部は心柱、四天柱があり四天柱間に須弥壇をを構える。天井は組入天井

組物は大きく、個々の部品もでっかく力強い。隅の三手秤肘木(みてはかりひじき)が長いのは、鎌倉時代の改修による。

 奈良の塔  当麻寺三重塔・東塔(2)                      日本の塔-目次

当麻寺三重塔 東塔遠景

(平成17年4月24日)