宝台寺(ほうだいじ)(岡山県新見市金谷1154)
奈良時代末の開基といわれる宝台寺境内に立ち、五輪塔では岡山県下最古 元徳二年(1330)の紀年銘を持つ。
宝台寺(ほうだいじ)五輪塔 (県指定文化財、鎌倉時代後期 元徳二年 1330年、花崗岩、高さ 151Cm)
風・空輪、一石からなり空輪は宝珠、風輪は半球の形 | ||
長い石段を登った所に建つ宝台寺、その本堂右側手前に立つ | 水輪、球形で下方がすぼまっている |
五輪塔 火輪
軒口厚く、軒反(のきぞり)は非常に強い。
五輪塔の四面、各輪に大きく 「五輪塔 四門の梵字」を薬研彫する。地輪正面に、五輪塔では県内最古 元徳二年(1330)の紀年銘を刻む。 |
五輪塔 四門の梵字、上(空輪)から下(地輪)へ
キャ・カ・ラ・バ・ア (東方、発心門) キャー・カー・ラー・バー・アー (南方、修行門)
ケン・カン・ラン・バン・アン (西方、菩提門) キャク・カク・ラク・バク・アク (北方、涅槃門)
地輪正面 (梵字:ア)
正面に「元徳二年(1330)庚午十一月八日、一結衆敬白」の刻銘がある
刻銘:「一結衆敬白」 | 刻銘:「元徳二年(1330)、庚午十一月八日 |
地輪背面 (梵字:アン)
「五輪塔四門の梵字」の地輪は、正面 「ア」から時計回りに「ア(宝幢)」・
「アー(開敷華王)」・「アン(無量寿)」・「アク(天鼓雷音)」で、胎蔵界四仏の種子になる。
宝台寺(ほうだいじ)本堂 (真言宗醍醐派)
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*JR伯備線 「新見駅」 下車、南東方向へ徒歩 約20分。山の中腹に建つ寺院で、信号のない伯備線の線路を横断し、長い石段を登る。
(撮影:平成24年6月30日)