西大寺観音院(さいだいじかんのんいん)(岡山県岡山市東区西大寺中3-8-8)

  天平勝宝三年(751年)の創建で、高野山真言宗の別格本山。裸祭りの奇祭で有名

 西大寺観音院三重塔(県指定文化財、江戸時代 延宝6年 1678年建立、本瓦葺、高さ 21m)

西大寺観音院は毎年2月の第3土曜日の夜に、境内で行われる「西大寺会陽(えよう)」(はだかまつり)の奇祭として有名


三層部、中央間桟唐戸、脇間板張り、中備えは中央間のみ蓑束

二層部は三層部と同じ造りで、三手先組物、軒は二軒繁垂木

西大寺は、天平勝宝3年(751)周防の国(山口県)玖珂庄に住む藤原皆足(みなたる)姫が草庵を造り千手観音を安置したのが創まり

塔は石垣基壇上に立ち、擬宝珠高欄を付した縁をめぐらす。

正面は中央間格子戸、脇間花頭窓、あと三面は中央間桟唐戸、脇間連子窓。中備えは中央間のみ蟇股、脇間蓑束


尾垂木と持送り

初層、正面の脇間は花頭窓

相輪は錆が目立つが、水煙とも古式をとどめている

本堂(県指定文化財、江戸時代 文久3年 1863年建立、本瓦葺、総欅造)

本堂の前半が板張りで大床という。会陽(えよう)には大床だけで五千人の裸群が上り詰め、梁や長押にも群がるという


三重塔初層、中備えの蟇股

仁王門(江戸時代 元文5年 1740年建立)

塔の内部は四天柱、来迎壁があり大日如来を安置する

会陽(裸祭り)の記念写真用顔出し

石門(江戸時代 文政2年 1819年建立、龍宮の形に造られた)

門の下半分が石で造ってあるので石門という。表側に鳥居が立っている

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 西大寺観音院本堂(県指定文化財、江戸時代)

本堂は正面12間、側面14間の中四国地方最大級の建造物。本尊は千手観音

(平成17年11月27日撮影・最下本堂写真を除く)