誕生寺(たんじょうじ)宝篋印塔

 誕生寺(たんじょうじ)(岡山県久米郡久米南町誕生寺里方808)

   誕生寺は法然上人誕生の旧邸を寺院に改めたもので、宝篋印塔は両親の御廟所である勢至堂に立っている。

誕生寺(たんじょうじ)宝篋印塔 (県指定文化財、南北朝時代、花崗岩、高さ 112Cm)

塔身、正面のみ金剛界四仏を蓮華座上の像容で表す(定印阿弥陀如来)
本堂に向かって左手奥にある勢至堂(御廟所)の境内に立っている 塔身、蓮華座上に金剛界四仏の種子を刻む(アク:不空成就如来)

塔身は金剛界四仏を刻むが、本山寺宝篋印塔と同様、正面の阿弥陀如来のみを像容で表し、他の三面は蓮華座上の種子で表している。

笠の段型は、下二段、上六段、隅飾は二弧輪郭付で内は無地、やや外傾する

塔身、蓮華座上に金剛界四仏の種子を刻む(ウーン:阿閦如来)
塔身、蓮華座上に金剛界四仏の種子を刻む(タラーク:宝生如来) 本山寺宝篋印塔(建武二年 1335年)と同形式で、南北朝時代の作品

基礎 正面

基礎は上端二段、側面は輪郭を巻き格狭間内に近江文様の開蓮華を陽刻する。

相輪はやや太く、下から伏鉢、請花、九輪、請花、宝珠 石塔は、塔身の蓮華座や基礎の開蓮華文様が本山寺塔に酷似する

基礎・台座 東面

台座は時代が下がり、後補と思われる

 誕生寺(たんじょうじ)五輪塔                             石仏と石塔-目次!

誕生寺 勢至堂 (法然両親の御廟所)

宝篋印塔は、向かって左手、手前に立っている

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*JR津山線 「誕生寺駅」 下車、北西方向へ徒歩 約12分。

(撮影:平成23年7月18日)