火男火売(ほのおほのめ)神社 中宮(御嶽権現社)(大分県別府市東山一区)
塔身に四方仏の像容を刻んだ宝塔で、鎌倉時代後期 元亨二年(1322)の紀年銘がある。
火男火売(ほのおほのめ)神社 石造宝塔(県指定文化財、鎌倉時代後期 元亨二年 1322年、凝灰岩、高さ 186Cm)
塔身、舟形を彫りくぼめ四方仏を厚肉彫りする(正面:薬師如来) | ||
石塔は、神社境内の東端、神楽殿脇に立っている | 塔身、舟形を彫りくぼめ四方仏を厚肉彫りする(北面:観音菩薩) |
笠
軒口厚く、両端で力強く反る。軒下に垂木型、上端に露盤を作り出す。
塔身、舟形を彫りくぼめ四方仏を厚肉彫りする(背面:阿弥陀如来) | ||
塔身、舟形を彫りくぼめ四方仏を厚肉彫りする(南面:釈迦如来) | 刻銘:「元かう二ねん(1322)ミのへいぬとし二月十五日」 |
塔身、阿弥陀の向かって左面に「元かう二ねん(元亨二年:1322)ミのへいぬ(壬戌)とし二月十五日」の紀年銘が刻まれている
基礎・基壇
基壇・基礎とも一石方形の切石を用いる。基礎側面に、文字様のものが刻まれているが不明
相輪は下から、伏鉢、請花、九輪で、九輪は六輪を残し上部を決失する。請花に、縦筋の入った蓮弁が刻まれている。 |
笠 裏
笠裏は、垂木が刻まれている。また、塔身首部を受ける穴は方形
露盤(笠 頂部)
側面は二区で、各々開蓮華を刻む
塔身 四方仏(観音菩薩)、蓮華座の蓮弁に縦筋の文様が入る | 塔身 四方仏(阿弥陀如来)、定印の阿弥陀坐像 |
舟形は深く彫られ、四方仏も丸彫りを思わせる程、精緻に彫り込まれている
宝塔の前に古式の狛犬が置かれている
火男火売(ほのおほのめ)神社 中宮 拝殿・本殿
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*JR別府駅西口から亀の井バス湯布院行き乗車、「鳥居バス停」下車、山頂方向へ徒歩 約25分。帰り 約14分。バス停の前に火男火売神社の鳥居が建っている。
(撮影:平成23年3月14日)